こんにちは!
TACスタッフの熊谷です。
TAC (東京アレクサンダーセンター) では、スタッフ&学生持ち回りで「プレゼンテーション」(学びの発表)を行なっております。
2/14(水)のプレゼンは、私、熊谷が担当いたしました。
・・の前に、本日はバレンタインデー!
なんと学生Iさん手作りの生チョコでーす。
輝いてる!!
とてもとても美味しかったです。
我々のために、ものすご~く手間暇を掛けてくれたそうです。
Iさん、ごちそうさま。
さて、今回のタイトルはこちら!
プレゼンス! 話す時、どんな「居方」が出来るかな?
です。
TACでもプレゼンで何かを発表したり、人に何かを説明したりする場面があります。
その際「話す内容の完成度」だけでなく、それを伝える時にどんな居方、存在の仕方 (プレゼンス) が出来るだろう?という実験をみんなでやってみました。
手順はこんな感じです。
①1人2分ずつ「少し込み入ってるけれど、重くならないテーマ」について話をしてもらいます。
ネタは以下の4つから選んでもらいました。
ネタ1:お気に入りのアイテム1つ。どこで入手したか。どこをどんな風に気に入っているか?
ネタ2:好きな映画1本。どこが好きなのか?
ネタ3:好きなマンガ1つ。どこが好きなのか?
ネタ4:身近にいる面白い人について。どこが面白いと思っているか?
時間が足りなくなって話が途中で終わってもOK。
そして聴く方は話し手の「話の内容や声の出し方」よりも「どんな風に自分に情報が入ってくるか」を中心に観察をしてもらいました。
今まで個人個人のこういったお話を聴く機会があまりなかったので、なかなか新鮮です。それぞれの「熱」が伝わってきますね。
②もう一度、1人2分ずつ話してもらいます。
・同じネタを最初から話しても
・さっきの続きからでも、
・ネタを選びなおしてもOKです。
ここで助っ人が登場。
名付けて「ダイレクションカード」!!
全部で7種類あります。中身はこんな感じ。
1頭-首-胴体 (のつながり)
2天井
3部屋の外
4足
5背後の空間
6お部屋の広さ
7背中
③カードの使い方。
・話す人は、自分の身体のスペースがなくなりそうになったり、固まりそうになったりした時に、ダイレクションカードを見て、書かれていることを意識しながら話を続けてもらいます。(「話すことのサポートとしてカードを使ってね」と伝えました。)
・聴く人たちは、引き続き「どんな風に自分に情報が入ってくるか」に加えて
「それが話している人のプレゼンスとどう関わっているか」を観察してもらいます。
さて、ダイレクションカードのは効果あったかな?
④振り返り!
ひと渡り話が終わり、振り返りタイムです。
私からの質問と、みなさんのフィードバックがこちら。
Q1:話す方は、どういう時に身体のスペースがなくなったり、固くなったりしたか?
・残り時間を気にし始めた時
・話を思い出そうとしている時
・周りの反応が気になった時 (伝わってるかな?など)
・どこまで熱を込めて話したらいいか考えている時
Q2:話す方は、1回目と2回目で、自分にどんな変化があったか?
・普段「個人的な思いがあまり表に出て来ない」と人に言われることが多いのだが、2回目は自然に自分の「内側」を伝えられた。
・2回とも同じ話をしたこともあり、2回目の方が流れをつかみやすかった。
・カードを意識したことで、自分のスペースをより感じることが出来た。
・隣の人のダイレクションの変化の影響を受けて、自分の広がりも感じることが出来た。
・カードを見ることで一旦流れが途切れはするが、もう一度、自分をどう使うかに戻ることが出来た。
Q3:聴く方は、1回目と2回目で、情報の入って来方、伝わり方にどんな変化があったか?
・話の内容と相まって、話し手から倍音が伝わって来た。(内容は「シンギングボール」についてでした)
・話し手の身体のスペース、柔らかさがより感じられた、と同時に
みんなに向かって話しているのに「自分にこっそり話してくれているように」感じられた。
・1回目もしっかり伝わって来たけど、2回目はさらに流れが感じられた。
そして「話す時に感情をどう扱うのか?」という興味深い話題も出ました。
・男性は話したいテーマの成り立ちや解説的な話の進め方になりやすい。
対して女性は自分の心情、気持ちについて話す傾向があると思った。
・自分の感情が感じられた時に、それをどのように開示するのか?
もしかしたら、私たちは感じないようにしたり、ごまかしたり、演出したりしていることもあるかもしれない。
・アレクサンダーテクニークでは「PSYCHO-PHYSICAL UNITY=サイコフィジカルユニティ(心と身体はひとつのもの)」という捉え方を大事にしているが、
「感情」そのものというよりも「感情に向き合っている時の自分」が、サイコフィジカルの「サイコ」の領域なのかも。
・感情を表現出来ている人を真似しようとしたとしても、その時点で「自分」ではなくなってしまう。
でもプライマリーコントロールを意識して話した時は、自分が深くキャッチしているものをポン!と出すことが出来ていた。
なかなか深いテーマです。
プレゼン担当の熊谷としては、今回あえて「浅めのネタ4つ」を設定し、話していただきました。
理由は「ある程度の浅さに留めて置くことで、話し手の安全と安心感を保つため」でした。
また今回は、あくまで「話している時のダイレクションが、話し手のプレゼンスにどのぐらい影響しているか?」の体感や可視化に重きを置きたかったこともあります。
こんな感じで、設定は浅めにしていても、深い話題が自然に出てくるのがTACのいいところだと思います。
そして最後の質問です。
Q4:誰にどんなダイレクションカードが渡ったか当ててみよう!
みなさん、いい感じで正解が出ていて盛り上がりました。
1頭-首-胴体 →Eさん
2天井→なし
3部屋の外 →ヨシ校長
4足 →Iさん
5背後の空間 →棚橋先生
6お部屋の広さ →香西先生
7背中 →奥村先生
因みにヨシ校長が引いたカード、「部屋の外」。
わたくし熊谷には、2回目のヨシ先生のプレゼンスからなんとなく
「足つきの碁盤?」のようなものが感じられていたのですが・・
先生にとっての「部屋の外」とは「この部屋のちょっと外側」ぐらいのイメージだったそうです(苦笑)
あんまし広くないように感じられたのはそのせいか・・。
次回は「部屋の外」ではなく「北千住全域!」に書き換えようと反省しました(笑)
ん?呼んだ? (全てが規格外の人、ヨシ校長です)
さてさて、前回のプレゼンは「朗読」、今回は「自分のことを話す」だったのですが、
偶然が重なり、次回もいい感じで共通性のあるテーマになりましたよ。
というわけで、次回のプレゼン報告もお楽しみに!
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