今日はTACの授業の中から、毎週火曜日の「本読み」の時間をご紹介したいと思います。
この時間は、アレクサンダーテクニークについて書かれた本を皆で読みながら、話し合います。
先学期まではF.M アレクサンダー自身の執筆を原語で読んでいましたが、
今学期はルーリー・ウエストフェルトの「アレクサンダーと私」という本を原語で読んでいます。
この著者は、アメリカ人でアレクサンダーの教師養成トレーニングの一期生でもあり、アレクサンダーの側で一定の期間過ごした人として、冷静に彼の良い部分と悪い部分が描写されており、とても読み物としても面白いし、アレクサンダーが伝えようとしていたことを、彼女の言葉でわかりやすく説明されているのが魅力です。(現在日本語訳は絶版になっており、中古もかなり値段が高くなっています。)
例えば、本の内容を抜き出してみると、
小児麻痺の後遺症があったルーリーさんがアレクサンダーに初めて会った時の会話
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「アレクサンダーさん、(私は⇨ルーリーさん)小児麻痺によるからだの障害に加えて、左足の腱は移植されたものですし、右足首は手術で固定されているのです。これはあなたのワークの対象にならないのではないですか?」
「その反対です」と彼はいった。「自分のもっているものをできるだけ協調的なしかたで使うことを学ぶことが大切なのです。小児麻痺にかかった場合、電話の交換システムの一部がこわれているようなものです。
するとそのシステムの状態はメチャメチャになります。小児麻陣にかかったひとのからだも同じです。そしてそれはますます、からだの協調作用を悪くします。障害のおきた部分の治療や手術は、ときには一時的な回復をもたらしますが、長期的には、からだ全体の協調作用を悪くすることが多くなり、そのうち逆に、前の悪かった部分に影響します。
私の経験では、病気による最初の障害よりも、むしろからだの協調作用の悪さがしばしば問題の基本的な原因であり、またそれがつねに大きな要因になっているのです」
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こんな感じで、ルーリーさんがアレクサンダーと喋った会話などが細かく書いてあります。これはATを知る上でなかなか貴重な資料になりますね。
この火曜日の本読みの時間は、基本英語の本を皆で分担して訳しながら、音読します。
英語に親しみのなかった学生さんたちも、毎週音読を分担することで、どんどん英語に馴染んでいる様です👍
最近は、グーグル翻訳もあるので、ずいぶん楽に和訳ができるので助かりますね。
アレクサンダー自身の著書は、難文でかなり理解しにくいですが、こちらのルーリーさんの本は、普通の英語という感じなので、まだ読みやすいですね。なので、授業でもあまりテクニックの深い話をしていない部分は、かなりのスピードで飛ばしています。
まだ最初の方を読み始めたばかりですが、この先も楽しみです。
最近のTACは、人数も少し増えて活気がある毎日です。
もし、我々の学校に興味がありましたら、是非見学に来てみて下さい。
只今、1月スタートの学生を1名、募集しています。学生の人数に限りがありますので、お早めにご相談下さい。🥰